デムーロはドゥラメンテで凱旋門って言っているまとめ

 【馬じぃの継続は非力なり】さあ、どっちだ、ドゥラメンテ秋の陣。今年こそで、凱旋門賞へ挑むのか、手堅く菊花賞で3冠を狙うのか。

 規格外れの爆走で皐月賞を、一転して優等生レースでダービーを完勝、もはや国内の同世代最強は誰もが認めるのだから、日本馬悲願の凱旋門賞へ向かってほしいが、2年前のキズナのように、ダービー1冠だけなら迷いなく凱旋門賞へ向かえるだろうが、やはり3冠馬の勲章は重い。これまで7頭の3冠馬のうち、引退したばかりのオルフェーヴル以外はすべて顕彰馬として競馬殿堂入りしている。

 凱旋門賞は10月4日、菊花賞は10月25日だから、二兎を追うのは無理。ただ今年は、前2年、オルフェーヴルをはじめ日本馬に苦汁をなめさせた天敵、フランスの女傑トレヴが、史上初の凱旋門賞3連覇を狙ってくる。

 5月末の今季初戦を楽勝して、早くもブックメーカーでは1番人気。これを最後に引退するそうだから、日本馬にとってリベンジのチャンスは今年しかない。トレヴを破ったら世界に衝撃を与えるだろうし、日本馬の強さを文句なしに認めさせることにもなる。

 「体が2つほしい」とは、モテモテで方々から引っ張りだこの人が使う言葉だが、競走馬に使われるのはドゥラメンテが初めてだろう。ブックメーカーには、一時2番人気のオッズがつけられたそうな。

 さて、そのドゥラメンテの完勝に酔いしれた(祝い酒? ヤケ酒か?)ダービーから1週間、今週もGI安田記念だ。絶対王者だった昨年の覇者ジャスタウェイや、2008、9年に連覇したウオッカのような確たる柱は不在で、文字どおりの戦国模様。

 ドゥラメンテの堀厩舎が送り出す3連勝中のモーリス、昨秋のマイルCSで1、2着のダノンシャーク、フィエロ、NHKマイルC馬ミッキーアイル、マイラーズCを勝って乗り込むレッドアリオンなどお好み次第。

 それらの人気馬の裏をかいて、馬じぃの狙いは7歳馬の(7)サクラゴスペルと、堀厩舎のもう1頭(9)リアルインパクト。サクラは前走・京王杯SCを勝つなど晩成の血が騒いで一発あり。4年前のV実績を持つインパクトは、豪州遠征で健在を証明しての帰国戦でこれも匂う。今季好調の横山典、影武者の役どころが似合う内田博の乗り役もいい。

 ■品川達夫(しながわ・たつお) 昭和44(1969)年、夕刊フジ創刊と同時に競馬欄を手掛け、デスク兼記者・予想家として約20年間紙面を汚す。その後、別のジャンルで新聞記者を務めながら競馬は続け、気がつけば「馬じぃ」に。

 
 
堀調教師は日本でって感じ

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