佐藤哲三引退のまとめ
ヤフーニュース

 落馬負傷で長期休養をしていた佐藤哲三騎手(44)=栗東・フリー=が16日、大阪市内で会見し、現役を引退することを明らかにした。一昨年の京都競馬で落馬負傷し、復帰を目指してリハビリを続けてきたが、現役続行を断念。26年の騎手生活に別れを告げる。今後は元ジョッキーの経験を生かし、競馬ファンの拡大に尽力していく予定だ。

 勝負師が静かにステッキを置く。落馬負傷で長期休養中の佐藤哲が10月12日で現役を引退する。「復帰という形でファンの期待に応えられなかったのは申し訳ない。でも、ずっといい騎手になろうと思って一生懸命やってきた。楽しかったです」。穏やかな表情で26年の騎手生活を振り返った。

 生死の境をさまようほどの事故だった。12年11月24日の京都競馬10R。最後の直線の入り口でバランスを崩して落馬、内柵に激突し、左上腕骨など数カ所を骨折した。

 不屈の精神で計6回の大手術に耐え、リハビリを続けてきたが、今年1月、引退の2文字が頭をよぎった。15時間にも及んだ5回目の手術後だった。「どこかで諦めないと、と思った。年齢的にもね…」。動かない左手を見て心は揺らいだ。

 復帰断念を決定的にしたのは7月30日。大山ヒルズ(鳥取県)に、デビュー時に手綱を取ったキズナの様子を見に行ったときだった。「キズナが甘える姿を見て“かわいい”と思ってしまった。それで、もう(馬を調教する)仕事は無理だと思った」。シビアに馬づくりをするうえで、マイナスとなってしまう感情の芽生え‐。苦渋の決断に至った。

 89年に騎手デビュー。積極果敢な騎乗は、多くのファンから支持されていた。「ベストレースは(11年)宝塚記念のアーネストリー」と振り返った。

 今後は元騎手としての経験を生かし、地方のWINSなどを回って競馬ファン拡大に努めるつもりだ。「外からJRAを盛り上げたい。調教師になるという選択は…気持ちの片隅にはあるけど、まずは与えられた仕事をやっていきたい」。第2の競馬人生に向けて口元を引き締めた。

 

佐藤哲三引退…

自身が語った思い出の5レース

00年皐月賞

 

02年アルゼンチン共和国杯

 (動画無しですみません)

 

03年ジャパンカップ

 

 

09年ジャパンカップダート

 

 11年ジャパンカップダート

 

11年宝塚記念

 

 

 

 

 

この記事の続きを読む