- 投稿 2015/07/14 更新 2015/11/20
- 中央競馬騎手 - 戸崎圭太騎手
函館、福島、中京競馬が開催中と、夏競馬が真っ盛りの7月。激しさを増しているのが、今年からリニューアルしたワールドオールスタージョッキーズ(8月29、30日・札幌競馬場)の出場権争いだ。ちなみに、出場するのは外国騎手5人、地方競馬代表騎手2人、JRA代表騎手7人の計14人。なかでも、今開催終了時(7月26日まで)の勝利数で決まるJRA代表をかけた戦いが熱い。
既に選出基準を満たしているダービー優勝ジョッキーのM・デムーロ騎手と、前年のJRA賞騎手部門「MVJ」受賞者である戸崎圭太騎手の出場は“確定”。残りの5人は、「ダービー優勝騎手を除き、選出数は東西同数とする」との規定から、美浦所属騎手は戸崎圭騎手を除く2人。栗東所属騎手は3人が選ばれることになる。
7月12日終了時点の成績(地方、海外含む)ならば、勝利度数の東西1位である蛯名正義騎手(49勝)、福永祐一騎手(75勝)の2人と2位の柴山雄一騎手(43勝)、岩田康誠騎手(66勝)、3位の武豊騎手(60勝)の5人が選出される。ただ、関東は41勝で田辺裕信騎手、38勝で北村宏司騎手が柴山騎手に追っており、関西も浜中俊騎手が57勝、川田将雅騎手が54勝と武豊騎手に迫っている。
中京開幕週に6勝と固め勝ちした川田騎手は「めちゃくちゃ激しい(争い)ですよね」と話していたが、まさにその通り。どのジョッキーも“ゾーン”に入れば一気に勝ち星を量産するタイプだけに、最後まで目が離せない戦いが繰り広げられそうだ。
ちなみに、開催地が札幌競馬場に変更された点について、“前年覇者”の浜中騎手は「東京とかだとストレートに馬の力差が出るが、札幌はコースも小回り。より騎手の腕が問われそう」と分析。関係者の中には「海外の一流騎手は呼べるのか?」などと心配する声もあったが、おおむね好意的な意見の方が多かった。今まで以上に騎手の駆け引きや、技の応酬が楽しめるはずだ。
装いも新たに生まれ変わったワールドオールスタージョッキーズが、夏競馬の名物の1つとして定着すれば、競馬はさらに盛り上がるに違いない。レース予想&観戦はもちろんだが、残り2週となった出場権争いやシリーズ本番にも、ぜひ注目してほしい。(デイリースポーツ・大西修平)